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ミュージカル『ビリー・エリオット 〜リトル・ダンサー〜』が9月に開幕する。2017年の日本初演に続き出演する柚希礼音に話を聞いた。
本作は、不況に喘ぐ英国北部の炭鉱の町を舞台に、ひとりの少年と彼を取り巻く大人たちの姿を描いた映画『リトル・ダンサー』(’00年)をもとに、音楽をエルトン・ジョン、脚本・歌詞をリー・ホール、演出を映画版の監督でもあるスティーヴン・ダルドリーが手掛け、2005年にロンドンで初演されたミュージカル。日本初演では約16万人を動員し、多くの演劇賞も受賞。今回は待望の再演となる。今作でビリーを演じるのは、厳しいオーディションを勝ち抜いた川口調、利田太一、中村海琉、渡部出日寿の4人。
新型コロナウィルスの影響で開幕が2か月延期した本作。柚希は「とはいえ今も油断はできない状態ですから、とても気を付けながら稽古しています」と話し、観客にも「まずは皆さんの健康と命が一番」と前置きしながらも、「こんな状況だからこそ、この公演を観て本当によかったと思っていただけるように、心して演じます」と強い意気込みを見せた。
柚希が演じるのは、主人公ビリーにバレエを教えるウィルキンソン先生。「この作品は人物像がリアルなところがいい。ウィルキンソン先生も、ビリーの才能を見出し導いていく役どころなので“愛情豊か”に描かれそうなものなのに、そうはならない。そういうところが演じていて面白いです」。Wキャストとして、宝塚歌劇団の先輩でもある安蘭けいが今作から参加。「安蘭けいさんと同じ役をするなんて、信じられないです」と喜び、稽古場で一度だけ見たという安蘭の芝居を「また違う役作りで、とうこさん(安蘭)ならではのウィルキンソン先生でした。すごくいいなと思いました」と嬉しそうに語る。
本作を「私の人生の中でこれほど最高なミュージカルはない」と絶賛する柚希。「何十年もかけてつくったんじゃないの?と思うほどシーンの一つひとつが緻密。炭鉱夫たちとバレエダンサーたちが交互に見せていくシーンなんて、初めて観た時から『すごすぎる!』と思っています。音楽もすごいし、振付もすごいし、演出もすごい。セットも衣裳も何もかもがすごい!遊び心もあるし、最高なんですよ」
柚希が「出る杭は打たれなくていいし、誰かの意見に沿わせなくていい。みんな違うから最高!と思える作品です」と熱く語る本作のオープニング公演は9月11日(金)から14日(月)、東京公演は9月16日(水)から10月17日(土)まで、共に東京・TBS 赤坂ACTシアターにて、大阪公演は10月30日(金)から11月14日(土)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。
取材・文:中川實穂
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