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ミュージカル『ビリー・エリオット 〜リトル・ダンサー〜』のオープニング公演が9月11日(金)に開幕した。今回が初参加でビリーの父を演じる橋本さとしに話を聞いた。
本作は、映画『リトル・ダンサー』(’00年)をもとに、音楽をエルトン・ジョン、脚本・歌詞をリー・ホール、演出を映画版の監督でもあるスティーヴン・ダルドリーが手掛け、’05年にロンドンで初演されたミュージカル。日本では’17年に初演され、今回は3年ぶりの再演となる。ビリー役の少年は、1年に渡るオーディションの末、川口調、利田太一、中村海琉、渡部出日寿が選ばれた。
取材が行われたのは、本作が上演されるTBS 赤坂ACTシアター。既にリハーサルが始まっていた。橋本は、本番を目前にした心境を「一日一日、ちょっとずつ、ちょっとずつ、積み重ねていくような稽古でした。間もなく本番ですが、普段は大抵『もうちょっと待って!』という気持ちになるんですよ(笑)。でも今回は、今回は特に「とにかく早く観ていただきたい、早くお客様とこの感動を共有したい、という気持ちでいます」と声を弾ませた。その気持ちの理由を尋ねると「絶対にいい作品になるって、自分たちを信じられるんです」と笑顔。「ビリーという圧倒的な主演のもと、スタッフ役者全員が彼らと同じ方向を見ている。みんなのベクトルが同じなので怖いものがないんですよ」
橋本は「『ビリー・エリオット』は、自分の役者人生の中でも特別な作品になります。今までのキャリアの中でも、強く自分の中に残っていく作品になると思いますね」と言う。実はこの言葉、今作に出演する別のキャストの取材でも聞いた。なぜそう思うのか。「作品のエネルギーももちろんあるのですが、それだけじゃなくて、演出がとてもよくできていますし、曲は世界最高峰のメロディ・メーカーが作っていて、全てが無理なく自分たちを乗っけてくれるんですよね。これほどの作品力のあるものに出合える機会はそうそうないです。そして、ビリーたちの存在も大きい。純粋で無垢で、無限の可能性を秘めた子供たちが無我夢中でやっている。僕は子供たちが主役の舞台に出るのが初めてなので、少年少女に対してリスペクトする気持ちを初めて経験させてもらっています。彼らと切磋琢磨して同じ板の上でやれるのが嬉しい」
橋本が「普遍的なテーマが凝縮していて、その時の自分が何を感じるかで、今の自分を伝えてくれる」「明日から頑張って生きようと思わせてくれる作品」と語る本作。オープニング公演は9月11日(金)から14日(月)、東京公演は9月16日(水)から10月17日(土)まで東京・TBS 赤坂ACTシアターにて、大阪公演は10月30日(金)から11月14日(土)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。
取材・文:中川實穂
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