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ミュージカル 『35MM: A MUSICAL EXHIBITION』が2020年10月31日(土)と11月1日(日)、TBS赤坂ACTシアターで上演される。全4公演で、10月31日18時公演はBlinky Live配信、11月1日17時公演はPIA LIVE STREAM配信も予定されている。
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開幕を目前に控え、通し稽古の様子が公開された。ブロードウェイの名作舞台の写真を多く手掛ける写真家マシュー・マーフィーと、彼の夫であり新進気鋭の作詞作曲家ライアン・スコット・オリヴァーのコラボレーションによって生まれた“ミュージカル” 。ミュージカルとはいうが、 本作は1曲1話完結型のオムニバス形式で紡がれる「ソングサイクルミュージカル 」。幕間曲も含めておよそ20曲。ポップから、ロック、R&Bとジャンルも幅広く、ノンストップのコンサートのように、次から次へと音楽が奏でられる。
カメラを持った鞘師が客席に向かってシャッターを切り、舞台が始まる。通し稽古では示されなかったが、写真がテーマということで、舞台上にはそれぞれの曲を象徴する「写真」が映し出されるのだろう。写真から何を想像し、どんな物語が紡がれ、どんなメロディに乗って届けられるのか。次々とスケッチが続くので、一言で説明するのは難しいのだが、劇中にこんな歌が出てくる。
「説明させるな/アートに理由を求めるのをやめろ/ルールは壊すもんだろ/説明させるな/何故作らなきゃいけない/型にハマったアートを/捉え方は自由だろう/言ってることは/言ってることは/言いたいことは見て/Hold(考えるな)/Still(考えるな)/and focus(考えるな)」(M12 Why must we tell them why?より)
なるほど、と思う。型にハマったミュージカルではない、とにかく感じてほしい。そんなメッセージに思えた。
出演するのは、ストレートのみならずミュージカルにも精力的に出演している成河、元モーニング娘。のメンバーで今秋から芸能活動を再開した鞘師里保ら、フレッシュさと実力を兼ね備えた7人。普通のミュージカルのように、何か決まった役があるわけではなく、曲ごとに年齢も役割も関係性も変わるのが面白い。通し稽古では、互いの呼吸と目線を感じあいながら、丁寧に1曲1曲を歌い上げる姿が印象的だった。稽古の段階では新型コロナウイルス感染拡大防止のためマスクを着用しながらのパフォーマンスだったが、それでも十分な熱量。リズムをとりたくなるようなノリのいい曲もあれば、じっくりと聞き入ってしまう曲もあり。歌唱力に定評のある面々ぞろいで、なかなかに贅沢な音楽体験だった。舞台上で、この聴覚と視覚がどう融合し、どう化学変化を起こすのか。楽しみたい。
上演時間は約80分(予定)。チケット発売中。
取材・文:五月女菜穂
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