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森見登美彦の小説『夜は短し歩けよ乙女』が、「ヨーロッパ企画」上田誠の脚本・演出で6月に舞台化される。歌舞伎界の中村壱太郎と乃木坂46の久保史緒里がW主演を務める本作。出演者の玉置玲央、白石隼也、尾上寛之に話を聞いた。
ビジュアル撮影の日に行われた取材。それぞれ個性的な衣裳に身を包み、賑やかに語り合う姿に、どこかもう『夜は短し歩けよ乙女』の世界が垣間見える。「映像で実写化するとしたら『ハリー・ポッター』ばり!」(白石)というような、めくるめく展開が魅力の作品だが、その舞台版について玉置は「原作小説もアニメ版も拝見しましたが、きっとものすごいどんちゃん騒ぎの舞台になるだろうなと思い、そこに参加できるのが嬉しいです。物語の舞台は京都でヨーロッパ企画の本拠地ですし、脚本・演出の上田さんはアニメ版(’17年)の脚本も手掛けられていますし、そういう“親和性”から生まれるものにもワクワクしています」、白石は「すごく飛躍したフィクションなのにリアリティを感じることができるのは、やはり京都が舞台だからだろうなと思うような作品でした。森見さんは文体が面白いので、その文体を舞台でどう活かしてくのかとても興味があります」、尾上は「アニメ版を観ていたので、あれを舞台でどんなふうにやるのだろうとワクワクしています。早く稽古場で知りたいです。あと。作品に出てくる“偽電気ブラン”も飲んでみたいです(笑)」と、誰もが「あの原作をいったいどう舞台化するのか」と楽しみにしている様子。
上田の演出を受けるのは『TOKYOHEAD〜トウキョウヘッド〜』(’15年)ぶりの尾上は「僕は当時コメディをあまりやったことがなかったのですが、上田さんの演出でコメディの面白さを学びました。今回もまた新しい発見ができたらいいなと思っています」、初めて上田の演出を受ける白石は「とても緊張していますが、森見さんの原作と上田さんの脚本を比べてみたら、上田さんが面白いと思われていることが少し見えてきて、安心しましたし、楽しみにもなりました」、同じく初めて上田の演出を受ける玉置も「僕もコメディをあまりやってきていないので、どんなふうに取り組んでいいのかも見当がついていない状態です。だけどヨーロッパ企画の皆さんも出演されますし、いろんな方に甘えながらぶつかっていければいいなと思っています。がんばります」とそれぞれ意気込んだ。
作品の中身はもちろん、キャストもユニークで、どんな舞台になるのか期待が膨らむ本作の、東京公演は6月6日(日)から22日(火)まで新国立劇場 中劇場にて、大阪公演は6月27日(土)・28日(日)にCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演。
取材・文:中川實穂
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