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こんな時代だからこそ、時には昔の話を――。77歳の今も精力的な活動を続ける加藤登紀子が、7月18日にBunkamuraオーチャードホールでコンサートを開く。それは【TOKIKO KATO CONCERT 2021 時には昔の話を】と題し、100年前と現代とを結んで「人が生きてゆく力の尊さ」を問う、壮大なメッセージを込めた音楽体験だ。
「29年前の7月18日は、『紅の豚』(加藤登紀子がマダム・ジーナ役で声優参加)が上映された日なんです。『紅の豚』の設定は今からほぼ100年前で、第一次世界大戦で大打撃を受けて、また次の戦争が始まるまでの大混乱の時代なんですが、宮崎駿さんの描いた物語の中には嫌な生き方をしている人間は一人も出て来ない。“人間はどんな時代でも素晴らしく生きようとするものだ”というのが『紅の豚』の魅力だったわけです。映画の中でジーナが歌った「さくらんぼの実る頃」も、さらに50年前のパリ・コミューンを歌った歌で、結果的には悲惨な終わりを迎えるんですが、“夢を見ている時間は素晴らしい”というメッセージがそこにある。それは現代にも通じるものだと私は思います」
コンサートは二部構成で、第一部は「知床旅情」「ひとり寝の子守唄」などヒット曲と、医療従事者に捧げた新曲「この手に抱きしめたい」など代表曲をたっぷりと。第二部は「さくらんぼの実る頃」や「暗い日曜日」「愛の讃歌」などシャンソンの名曲中心にドラマチックに。聴きどころは、全曲だ。
「第一部で歌う「未来への詩」(2020年4月5月/NHK「ラジオ深夜便」でオンエア)は、コロナが始まるぎりぎりの時にレコーディングしたんですが、どんなに良き時代も最悪の時代も、思い描くのはやはり「未来」なんですね。150年前の「さくらんぼの実る頃」も、100年前の「琵琶湖周航の歌」もそう。結果としての彼らの未来は決して明るいものじゃないんだけどね。結局、未来は輝いている今の中にだけあるものなんですよ。だから今が輝いていることにみんながもっと夢中にならないといけないなと思うんです。未来のために今を犠牲にしても良いなんて、おかしいですよ。それが私の最近の気持ちです」
コロナ禍でコンサートの延期や中止が続いているにも関わらず、「今回は時間がいっぱいあったので、練りに練ったプログラムができています。お楽しみに」と笑う。歌の力はもちろん、加藤登紀子という人間が強く生きてゆく力をたっぷりと味わえるコンサート。お見逃しなく。
お問合せ トキコ・プランニング 電話03-3352-3875
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