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ケムリ研究室no.2『砂の女』に仲村トオルが参加
2021年06月25日 17時04分 [演劇]
撮影:石阪 大輔

ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)と緒川たまきが昨年旗揚げした演劇ユニット「ケムリ研究室」が、早くも第2弾を発表。安部公房の不朽の名作『砂の女』の舞台化に挑む。そこで緒川と、前作『ベイジルタウンの女神』に引き続きの参加となる仲村トオルに話を聞いた。

『ベイジル〜』以外にもKERA作品におけるふたりの共演は多く、仲村について、「KERAさんにとっても私にとっても、トオルさんは最も期待を抱かせる俳優さんであり、何か新しいことを始める時に側にいてくださると本当に心強い方なんです」と緒川。また仲村も、「KERAさん作品に参加することで、自分でも見たことのない自分を見られたというか。だからおふたりは、開けたことのない引き出しを開けてくれて、そこに新しいものを詰め込んでくれる方々って感じですね」と、互いの信頼の厚さを伺わせる。

砂穴に埋もれる一軒家で暮らす女と、そこに囚われる羽目になった男。この奇妙で生々しい『砂の女』という作品は、永年緒川とKERAを魅了し、舞台化を夢見ながらもなかなか踏み切れずにいたという。「簡単に出来るものだとは考えていません。ただ『砂の女』の持っている実験性というのでしょうか、その点に目を向けて、描写の細かさに気を取られずに、本当に印象に残る好きなシーンだけを舞台上に立ち上げていく。それ以外は捨てて行くぐらいの大胆な気持ちでいれば、ケムリ研究室ならではの『砂の女』が作れるのではないか、と思ったんです」と緒川は語る。

そこに欠かせなかったのが、男を演じる仲村の存在。仲村も出演を快諾したものの、「最近原作を読み終えたんですが、これは安請け合いしてしまったな」と苦笑いを浮かべる。男という役どころに関しては、「虫を追いかけてあんなところにまで行くなんて僕には理解出来ませんが、何かから逃れる理由、大義名分として虫を追いかけていたとしたら…。僕も名もなき人になってみたいという願望を一瞬くらいは抱いたことがありますし、男の気持ちも少しわかる気がします」と、難役への手がかりを明かす。

一方の女について、緒川はこう読み解く。「今の状況に甘んじている、どこかイライラさせる女というものの奥にある、非常にたくましく魅力的なもの。そこをどうやったら匂わせられるのか、ずっと考えているところです。そして女の、“男を陥れた張本人”という立ち位置とはまた違う、“当事者意識のない不思議なもの”という部分も大事にしていけたらと思います」

取材・文:野上瑠美子

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