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「一番嫌われたい」spiが語るミュージカル『オリバー!』
2021年07月07日 15時08分 [ミュージカル・ショー]

ミュージカル『オリバー!』が9月30日から上演される。ビル・サイクスを演じるspi(原慎一郎とのWキャスト)に話を聞いた。

本作は、イギリスで全世代に愛されるチャールズ・ディケンズの小説「オリバー・ツイスト」を原作に、ライオネル・バートが脚本・作詞・作曲を手掛けた傑作ミュージカル。今回、『レ・ミゼラブル』や『メリー・ポピンズ』など世界的大ヒットミュージカルを生み出したキャメロン・マッキントッシュ率いるクリエイティブチームによって、装い新たに上演される。そんな注目作への出演についてspiは「子供たちがたくさん登場する作品なので、演劇界の未来を一緒につくることができるのが嬉しいです。そして、ミュージカル界のレジェンドでもある市村正親さん、プロデューサーのキャメロン・マッキントッシュさんとお仕事できるのも光栄です」と笑顔。

物語は、救貧院や下働きに出された葬儀屋でひどい仕打ちを受け逃げ出した孤児のオリバーが、ロンドンでフェイギンという老人が元締めを務めるコソ泥とスリの集団に取り込まれるところから始まっていく。その中でspiが演じるのは、フェイギンの仲間で冷酷非道なビル・サイクス。「これから変化するかもしれませんが、現時点で思うビル・サイクスは“クソヤロー”です(笑)。だから一番嫌われたい。観た方が、僕自身まで『好きじゃないかも……』という気持ちになるくらいの芝居をしたいですね」。しかしそういう役を演じることについては「もしかすると実力以上の役かも」と明かし、「なので正直怖いです。稽古場でたくさん吸収して、いっぱい盗んで、学ばなければ追いつけないと思っています」と意気込む。そこで大きいのは、Wキャストの原慎一郎の存在。「僕よりもはるかにキャリアがあり、グランドミュージカル界で活躍し続けていらっしゃる方ですから。このWキャストはラッキーだと思っています。立場を乱用して(笑)、いろいろ教えてもらうつもりです。僕のビルと原さんのビル、両方観たくなるようなWキャストにしていきます」。

フェイギン役の市村正親や武田真治(Wキャスト)をはじめとする個性豊かなキャスト陣との共演についても「絶対に後悔しないように全力でぶち当たっていきたい」と話すspiだが、何より楽しみにしているのは子供たちとの共演。「お芝居って子供が一番うまいと思うから。ので、純粋な気持ちでお芝居に挑む姿に影響を受けるのがめちゃくちゃ楽しみです。学ぶことばかりだと思います」。

spiのビル・サイクスも楽しみな本作は、【プレビュー公演】が9月30日(木)から10月6日(水)まで、【本公演】が10月7日(木)から11月7日(日)まで東京・東急シアターオーブにて。

文:中川實穗

チケットぴあ

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