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「生きる。それが最終目的」の命題を掲げ、2021年に始動した命の謳歌メディアミックスプロジェクト「Zoo-Z(ズーズ)」。
「Zoo-Z」とは、キャラクターソングCD、舞台を皮切りに、さまざまな動物たちを元にしたキャラクターたちのドラマ、歌で世界を広げていく新プロジェクト。その第一弾となる舞台「Zoo-Z the STAGE -コンクリート・ジャングル-」が、2021年7月7日(水)、東京ドームシティ シアターGロッソにて開幕した。
企画・原案・脚本は、「IdentityV STAGE」シリーズや音楽劇「白と黒」シリーズなどを手がける山田一郎氏が担当する。
物語の舞台はコンクリート・ジャングルと呼ばれる東京・新宿。警視庁きっての厄介者の集団「警視庁生活安全総務課 生活安全対策特別捜査隊」、通称「動物園」に、正義感に燃える巡査長・新城大輔が移転配属されたことでストーリーは動き出す。
「動物園」とは、動物たちの因子を持ち、人とは違う進化を遂げた「化人」たちの事件を捜査する特殊部署。ブチハイエナの本能が覚醒したばかりの新城と、気怠さの中に愛情をひめたバーバリライオンの化人で警視正の藤堂礼央を筆頭に、新宿で横行する謎の暴力・失踪事件に立ち向かっていく。
メインキャストは、化人、人間合わせて総勢20名。「動物園」の刑事たち、新宿に集う若者グループ「Squad」、新宿の街を仕切る「虎狼会」、化人たちのオアシス「喫茶キバタン」、正体不明の何でも屋などが、動物の本能や各々の運命に翻弄されながらも、必死に命に向き合う姿が感動を呼ぶ。
劇中に流れるオリジナルソングが名シーンを熱く盛り上げ、また高低差を活かした巨大な舞台装置も見ものである。メインステージ、下段、そして仰ぎ見るほど上空にある最上段の3つの階層でドラマが次々と展開されることで、舞台でありながら映画にも似たテンポの良いシーン展開と、新宿の街に差迷い込んでしまったかのような臨場感を叶えている。
人間には理解できない「本能」を秘めているがゆえに、社会不適合者の烙印を押され、生きずらさを抱えて新宿へと流れ着いた化人たち。「普通になりたい」「どうして私だけが一人なの…」「死んでしまいたい」。そんな叫びは、厳しい現代社会に生きる我々人間の嘆きにも重なり、「命の物語」として展開していく。
初演に先立って行われたゲネプロの最後、藤堂礼央を演じた五十嵐圭輔は、深々と頭を下げ、カンパニーを代表してコメントを残した。
「みんなケガなどをせず、大切な物語を届けていきたいと思います」
生きることへの勇気と渇望が押し寄せる感動作「Zoo-z」。今後の展開が楽しみでならない。
公演は7月11日(日)まで、東京ドームシティ シアターGロッソにて。チケット発売中。
取材・文:浅水美保
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