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佐々木蔵之介、ニートから玉座に就いた謎の中国皇帝を熱演!
2021年08月11日 18時55分 [演劇]
佐々木蔵之介
佐々木蔵之介

俳優の佐々木蔵之介が主宰する演劇ユニット「Team申」の第5回本公演『君子無朋 〜中国史上最も孤独な「暴君」雍正帝』がこの夏、京都で上演される。全国ツアーの合間を縫って佐々木が来阪、合同取材会で見どころを語った。

『君子無朋 〜中国史上最も孤独な「暴君」雍正帝』チケット情報

清の第五代皇帝、雍正帝をめぐる物語。テレビドキュメンタリー番組のロケでその存在を知ったという佐々木は、企画書にあった「一国の頂点にありながら、大臣や高官をすっ飛ばし、223の地方末端役人と直接手紙で1日20時間、罵詈雑言のパワハラ指示を出し続け過労死した、中国歴代200人の皇帝の中でも究極の独裁君主」の足跡を現地で辿るにつれ、手紙を介したこの言葉の応酬こそ「演劇的に絶対に面白くなる」と確信。瞬く間に規格外の個性とその生涯に魅了された。

「雍正帝は45歳で皇帝になるまで仕事もせずに本だけ読んでいる“超ニート”。ただ、世界中の本や歴史に学び、ものすごい知識量があった。これが皇帝の仕事に活かされた。勤勉でひたすら現場の人間と手紙でやり取りする。4時から24時までずっと“テレワーク”。赤ペン先生ですよね。それも一律に厳しいのではなく、一人一人の個性も考えた上でのことだった。結局厳しくも優しく彼が人を信じて育てたことが、後世にも活かされてくる。暴君にして独裁。でもこれは、ものの見方だと思う」。

7月の東京を皮切りに、仙台、広島と公演を重ね「見応えある言葉のバトルを楽しんでいただけている」と手応えを感じている。同時に「300年前の中国の話が、図らずもいまの話になった」とも。「こういう人がいたらいいなと、彼を通してひとつのリーダー論みたいなものを見れたなと思います。危機に面した雍正帝はこの国の未来をどうするかを考える。そこで『君子に友などいらない。自分には民と国しかない』と、すべてを断ち切って独裁者となるべく自らを追い込んでいく。彼の覚悟には学ぶべきところがある。今のEUと同じ面積である広大な国をたった一人で治める桁違いの責任感。ひとりの人間でありながらも、自分は天の子だと言い切っている彼のつらさや孤独とか。演じてみないと思いもつかなかったものを経験させていただいています」。

なぜ皇帝になれたのか? 物語には謎解きの面白さもある。「本来継ぐであろう王子とか、頭のいい人、戦争が得意な人も他にいた。誰も彼が皇帝になるとは思っていなかった。その謎が解き明かされていく。お客さんも見事にオセロを返してくれた、と思うみたいです」。

最後に、中国の歴史ものと聞いて及び腰の人には「知識ゼロでいい」と言い切る。「とりあえず前半はずっと笑ってもらいながらお芝居は続きます。一緒に芝居を楽しんでいただければ」と笑顔で語った。

京都公演は8月17日(火)から29日(日)まで、京都府立文化芸術会館にて。チケット発売中。

取材・文:石橋法子

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