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『泥人魚』開幕、宮沢りえ「言葉を握りしめ突き進んできた」
2021年12月06日 17時00分 [演劇]
撮影:引地信彦

COCOON PRODUCTION 2021『泥人魚』が、12月6日に開幕。これに先立ち、報道陣向けのプレスコールが行われた。

唐十郎が自身の率いる劇団唐組で2003年に初演し、第55回読売文学賞 戯曲・シナリオ賞、第38回紀伊國屋演劇賞、第7回鶴屋南北戯曲賞、第11回読売演劇大賞の優秀演出家賞を獲得した本作。新宿梁山泊の金守珍が演出を手がける今回の上演版には、宮沢りえ、磯村勇斗、愛希れいか、風間杜夫らがキャスティングされた。

プレスコールで公開されたのは、1幕ラストの約20分間。干拓事業の賛否に揺れる長崎の諫早漁港を去った蛍一(磯村)は、まだらボケの詩人・静雄(風間)が店主を務める都会のブリキ店に身を寄せる。そこへ蛍一とかつて一緒に働いていた同僚・しらない二郎(岡田義徳)、二郎に長崎行きを指示したとある会社の秘書室長・月影小夜子(愛希)、「ヒトか魚か分からぬコ」と呼ばれるヒロイン・やすみ(宮沢)が次々と訪れる。

少女時代に“ガン”という漁師から海で助けられ、その養女となったやすみ。「人の海の貯水池で、言ったとおりの人魚になれ」という約束を果たしに上京してきた彼女の太ももには、魚の鱗を思わせる桜貝が貼りついていた。宮沢は「言葉を握りしめ突き進んできた」と稽古を振り返るように、唐戯曲の最たる特徴といえる詩情豊かなセリフ回しをほとばしるように熱っぽく体現。ピュアな瞳で蛍一に向き合うさまは、ストーリーが大きく動き出すであろう2幕への期待を膨らませる。

対する磯村は“受け”の演技で応戦。プレスコールで披露された以外のシーンに見せ場があるのか、「夢の中のようなファンタジーの世界へと導かれたと思ったら、突然現実を突きつけられる」「唐さんの描く『美しさ』『純粋さ』が波飛沫となってお客様の心に届くのではないか」とコメントした。『下谷万年町物語』『盲導犬』『ビニールの城』に続いて唐作品4本目となる宮沢に刺激をもらいながら、アングラ演劇で存在感を残す姿に期待したい。

ストレートプレイ初挑戦となる愛希は、男装の麗人姿で新境地を見せる。「月の裏側を熟知している」と言ってのけるほど漢気あふれる強烈な小夜子の人物像や作品世界に染まっているさまは、宝塚歌劇月組トップ娘役を務めていた時代や退団後に出演していたミュージカルでの立ち姿と明らかに一線を画していた。

上演時間は、約130分(休憩含む2幕)。公演は12月29日(水)まで、東京・Bunkamura シアターコクーンにて。ぴあでは、座席指定できるチケットを販売中。

取材・文:岡山朋代

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