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演 劇
1945年にブロードウェイで初演されて以来、国や時代を超えて愛され続けてきたテネシー・ウィリアムズの戯曲『ガラスの動物園』。日本でも幾度となく上演されてきた作品だが、今回は上村聡史の演出に、岡田将生、倉科カナ、竪山隼太、麻実れいが集結して新たな世界を創り出す。上演を前に、本作の語り部でもあるトムを演じる岡田将生に話を聴いた。
「どの時代にも愛される理由が、読めば読むほどわかる作品。そしてトムはとても難しい役なので、それを自分に任せて頂けるのは単純に嬉しかった」と本作出演が決まった時の率直な気持ちをまずは語ってくれた岡田。演出の上村とは『ブラッケン・ムーア〜荒地の亡霊〜』(2019年)でも一度タッグを組んでおり、「安心して没頭できそう」とも思ったそう。続けて「物語の咀嚼の仕方が面白いし、構造のつくり方も含めやっぱり凄い方だと実感中です。台本を皆で一週間くらい読み合わせをして理解を深めていきながら、それぞれの役に寄り添っていき、この家族ならではの距離感を話し合って深めていってます。作品への愛も日々増すばかりですね」と、上村の演出の魅力を語った。
家族を支えるために倉庫で働くトム、足が不自由なために内向的でガラスの動物園を集めて自分の世界に引きこもる姉ローラ、家族を愛するあまり妄想に支配された母アマンダ、そしてローラが憧れる青年ジム…。トムが語る言葉によってさまざまな記憶や家族の姿が表れてくる構成の舞台。「姉のことが大好きで、姉を置いていってしまった後悔から始まったお芝居なんじゃないかなと感じながら、トムという役を咀嚼しながら作っています。母のアマンダと姉のローラが、トムにとっていかに大切な存在だったか、お客様に伝われば嬉しいですね」
共演者の倉科カナを「姉上」と呼んでいると明かした岡田。「共演者の皆様、とても優しい方ばかりで、自然と家族になっている感じですね。絶妙な距離感がたまらないです。そして劇場全体が家族の一員の感覚でやれたらいいなと思っています。舞台はそういう感覚が、より一層感じられる場所であり時間だと思ってますし。チケット代は決して安くはないと思うのですが、とにかく後悔はさせたくないという思いで毎回立たせて頂いてます。いろいろな感情を感じて頂ける作品だとは思いますが、最後に家族が織りなす優しい空気を感じてもらえるよう誠心誠意演じたいと思っています。ぜひ劇場でお会いしましょう」
公演は12月12日(日)〜30日(木)東京・シアタークリエ、1月6日(木)〜12日(水)福岡・博多座、1月14日(木)〜16日(日)愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、1月20日(木)〜23日(日)大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。チケットは発売中。
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