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2017年上演の音楽劇『魔都夜曲』に続く“上海歴史劇”の第2弾として、『夜来香(イエライシャン)ラプソディ』の上演が決定。前作にも出演し、今回は主演する松下洸平と、新たに参加する白洲迅に話を訊いた。
本作は松下と白洲が所属する、キューブの創立25周年記念作品でもある。同じ事務所の先輩後輩に当たるふたりだけに、「気心の知れた仲なので、どんなことでも話し合いながら進めていけると思います。迅との初共演でどんな化学変化が生まれるのか楽しみですし、すごく頼りにしています」と松下。白洲は「今や時の人になった洸平くんが、今どんな表現をするのかとても気になります。舞台経験は洸平くんの方が圧倒的に多いので、いろいろ勉強させてもらいたいです」と厚い信頼と期待を寄せる。
演出を手がけるのは、こちらも続投の河原雅彦。松下とは3度目、白洲とは初顔合わせとなる。「『魔都夜曲』や河原さんのほかの作品を拝見していていつも感じるのが、そのエンターテインメント性の高さです。本作ではどう盛り込まれるのか、今から楽しみです!」と白洲。松下は「とにかく優しいです。すごく丁寧に指導してくださって、作品への愛が熱いですし、こちらも河原さんのために頑張らなければという想いにどんどんなってくる。あと河原さんの『ありがとう』っていう口癖が好き過ぎて、それを待ってしまっている自分もいたりします」と笑うと、白洲も「僕も言ってもらえるように頑張ります!」と意気込んだ。
松下が演じるのは、日本を代表する音楽家の服部良一。「いつでも笑顔だったとか、明るかったとか、実在の方のエピソードというのは、役作りをする上でとてもいい道しるべになりますよね。やはりフィクションの人物を作るのとまた違い、ある種お手本のようなものがあるわけですから」と、役作りのイメージを膨らませる。一方の白洲は、タイトルにもなっている『夜来香』の作曲家・黎錦光を演じる。「役を掘り下げるのは史実自体を掘り下げてからですが、最初の手がかりになるのは、この『夜来香』という楽曲だと思います。いかにしてこの楽曲が出来上がったのか、そこに黎錦光さんを演じる上での手がかりがあるような気がします」。
本作は歴史劇であると同時に、音楽で繋がったふたりの友情の物語でもある。松下はこう言う。「歴史の波にもまれながらも、音楽ファーストで生きた人たちだと思います。この作品を通して、自分の信念を貫くために奮起する勇気、みたいなものをお届け出来たらいいですね」。
取材・文:野上瑠美子
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