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活躍著しい劇作家・演出家の蓬莱竜太が、広島市の企画プロジェクトで地元の劇作家と共作し、2017年に広島で上演した『広島ジャンゴ』。今回、フィクションとエンタテインメント性を高めて再構築、『広島ジャンゴ 2022』として上演する。物語の舞台は現代の広島の牡蠣工場。周囲にまったく合わせようとしないシングルマザーのパートタイマー・山本(天海祐希)に手を焼いている、シフト担当の木村(鈴木亮平)。ある日木村が目覚めると、そこはワンマンな町長(仲村トオル)が牛耳る西部の町・ヒロシマだった!? 子連れガンマン・ジャンゴとして現れる山本、木村はなぜかジャンゴの愛馬・ディカプリオとして、町の騒動に巻き込まれていく…。ダブル主演の天海と鈴木が、作品と意気込みを語った。
COCOON PRODUCTION 2022「広島ジャンゴ2022」チケット情報
何度も観てきた蓬莱作品への初参加を喜ぶ、山本役とスゴ腕ガンマン・ジャンゴ役の天海。「深くて鋭いところを突かれるけれど、最後にはどこか希望がある。蓬莱さんの世界観の一員になれることが楽しみです」。鈴木は2019年の『渦が森団地の眠れない子たち』に続き2回目の参加だが、もともと蓬莱作品のファン。「次に舞台をやるとしてもぜひ蓬莱さんと」という思いが早くも叶った。今回演じるのは、木村役としゃべれてラップもできる馬のディカプリオ役。「すごく翻弄される役であり、物語を回していく役。やりがいがありますし、燃えますね」。映画『カイジ 人生逆転ゲーム』以来、13年ぶりの共演となるふたりは「初共演のようなものなのでとても楽しみですし、とても頼りにしています。単純に私より身長の高い方と横に並べるのはすごくうれしい(笑)」(天海)、「前回はまだ先輩方のお芝居を観ている時期。そんな僕とも会話してくださり、その後ずっと拝見してきていたので今回ご一緒できるのは感慨深いものがあります」(鈴木)。
広島弁が飛び交う異色の西部劇とは?「職場の飲み会って行かなきゃいけないの?というテーマが西部劇になり、西部劇のフィルターを通すことでいろいろな問題がより浮き上がってくる。演劇でしかできない世界で、それを余すところなくお客様に伝えられたらと思います」(鈴木)、「西部劇の形ですが、そのまま現代につながる話で本当におもしろい作品。必ずどなたかは自分と似ている役柄が出てくると思います。もう、精一杯やるだけ。熱量を感じていただけたら」(天海)。ふたりともこれからの稽古が楽しみだと話す。作・演出の蓬莱もコメントを寄せた。「東京から広島にやって来た人が主人公のお話。東京の人は東京側の視点で、大阪公演ではぜひ西に住む方の視点で楽しんでほしいです」。
取材・文:高橋晴代
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