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井之脇海が主演を務める『エレファント・ソング』が、東京・PARCO劇場で5月4日に開幕。これに先駆け、報道陣向けのフォトコールと取材会が行われた。
カナダの作家ニコラス・ビヨンが2002年に執筆し、翌03年?10年にはカナダ・モントリオールを中心に世界各地で上演され、14年にはグザヴィエ・ドラン主演で映画化もされた本作。失踪した医師の謎を追う精神病院の院長グリーンバーグ(寺脇康文)を、入院患者の青年マイケル(井之脇)が翻弄する心理スリラーが繰り広げられる。
フォトコールで披露されたのは、冒頭の約25分間。姿を消した医師が最後に診た患者として、マイケルがグリーンバーグから事情聴取を受ける二人の出会いが展開された。看護師ピーターソン(ほりすみこ)による「マイケルは普通と違う」「見くびらない方がよい」という忠告をいなしつつ、グリーンバーグはマイケルを待ち受ける。やがてピーターソンに伴われ、マイケルは“象”についての鼻歌まじりで登場した。
井之脇は、寺脇グリーンバーグと目を合わせながらも虚空を見つめるような視線を漂わせるなどして“普通と違う”マイケル像を立ち上げる。失踪した医師とまるで関係のない象に関する知識を無邪気にまくし立てたかと思えば、ピーターソンの休暇周期に対して皮肉を言う一面も。次第にその色が濃くなり、質問をはぐらかしつつ「取引に応じれば失踪した医師の抱える事情を教える」と言ってグリーンバーグを翻弄し始める。
マイケルの芝居を受ける寺脇も、はじめは「15分で終わる」としながらも次第にマイケルのペースに巻き込まれ、手を焼く焦燥感を覗かせた。「何かあったら呼んで」と言い残して出ていったピーターソンは、呼び戻された際にマイケルへ向かって「お行儀よく」と子どもを手懐けるように注意する。序盤ながらあらゆる伏線が散りばめられており、ひと言たりとも聞き逃せない緊張感が張り詰めた。
取材会で、井之脇は「マイケルは愛を渇望する青年」と役どころを紹介しつつ、「マイケルの抱える『自分って何者だろう』という想いと、僕が追求する『お芝居って何?』という問いかけがリンクする瞬間がありました」と稽古を振り返る。寺脇はそんな井之脇を優しく見つめながら「感性が素晴らしく、気持ちでぶつかってくる芝居をしてくれる座長」「僕は還暦を迎えましたが、20代だった頃を思い出して芝居の原点に戻れた」と賛辞を送っていた。
上演時間は約100分(休憩なし)。東京公演は5月22日(日)まで。その後、25日(水)に愛知・刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール、28日(土)に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールと巡演する。チケット発売中。
取材・文:岡山朋代
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