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舞台『黄昏』が2022年6月21日(火)から東京・紀伊國屋ホールで開幕する。
1978年の初演以来、世界各地で上演され続けているアーネスト・トンプソンの戯曲。舞台は、米国メイン州、美しい湖ゴールデン・ポンドの岸辺にたたずむ別荘。偏屈な性格で最近老いを感じ始めたノーマン(石田圭祐)と、ノーマンの10歳年下の妻・エセル(高橋惠子)のふたりがひと夏を過ごすために、別荘へやってくる。そんなふたりのもとに、42歳になる娘のチェルシー(瀬奈じゅん)から手紙が届く。父との確執から疎遠になりがちなチェルシーだが、8年ぶりにゴールデン・ポンドを訪れ、ボーイフレンド(松村雄基)を連れてくるといって……。
2020年1月に高橋惠子主演で上演されて、2年ぶりの再演。ビリー役の林蓮音(Jr.SP/ジャニーズJr.)以外のキャストは、前回と同じ顔ぶれだ。6月3日(金)、江東区文化センターでゲネプロ(総通し舞台稽古)と取材会が行われた。
「きょう初めて舞台上でマスクをとって芝居をさせていただいて。顔を見て芝居ができるのは全然違うなと思いました。2年ぶりに顔を見た感じがします」と心境を語った高橋。「6人しか出ていないんですけど、人と人のつながりを大切にしている作品。コロナ禍で家族ともなかなか会えない状況がある中で、(本作の登場人物たちのように)直接会って、わだかまりを解いていくことはとても大事なことだと思いました」と話していた。
今回から参加となる林は「(共演者の)みなさんが優しすぎた」と稽古期間を振り返りつつ、「僕は21歳。最初に役の年齢を聞いた時に嘘だろ!?と思ったんですけど、みなさん『13歳に見えるよ』と言ってくれたので、13歳を演じられるように最後まで頑張りたいと思います」とフレッシュな回答。
瀬奈じゅんは「お客様に『家族っていいな』と思っていただけるように、そして今の自分にとって何が大切なのか考えていただけるような時間になるように。何よりエンターテイメントの一つとしてとにかく楽しんでいただけるように、精一杯務めてまいりたい」と挨拶し、松村雄基は「生きていくことは本当に苦しいし、つらいことも多いけれど、まんざら悪くないよというエールをお届けしたい」。
作中、大きな事件が起こるわけではないし、大きな場面転換があるわけでもない。自然豊かなゴールデン・ポンドの描写を挟みながら、どこにでもありそうな一つの家族の一夏の物語が淡々と描かれている。シンプルな舞台ではあるが、その分ストレートに想いを感じ取れる。観終わった後は、なんでもない日常がとても美しく、尊く、愛おしく思え、心がほんのりと温かくなることだろう。
上演時間は約2時間15分(途中休憩あり)。東京公演は6月21日(火)〜26日(日)、紀伊國屋ホール。なお、21日14:00公演終了後には、音楽の藤原道山氏のライブ&トークショーが開催される(司会:松村雄基、ゲスト:高橋惠子、瀬奈じゅん)。
取材・文・撮影:五月女菜穂
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