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舞台『処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな』が2022年7月1日(金)から東京・博品館劇場で開幕する。
原作は、葵遼太による同名タイトルの小説。彼女の砂羽(佐倉花怜)を失い、悲しみを抱えたまま高校3年生をやり直す主人公の佐藤晃(松本岳)。留年して居場所がないと思っていたはずの学校生活だが、クラスメイトの白波瀬巳緒(関根優那)や御堂楓(伊達花彩)、和久井順平(輝山立)と出会い、気がつけば自分の周りに輪ができていく.....というストーリー。タイトルはなかなか刺激的だが、ほんのりと温かいユーモアと切なさが心を打つ“青春モノ”の舞台で、俳優たちが役を演じながらバンドの生演奏を披露するクライマックスも見どころだ。
初日を前にした6月30日(木)、ゲネプロ(総通し舞台稽古)と取材会が行われた。本作の見どころについて、関根優那は「個性的な愛すべきキャラクターがたくさん出てくる話。主人公の晃がどうみんなと関わっていって、成長して、心境が変化していくか。きっとみなさんも一番感情移入できるポイントかなと思います。青春時代のはかなさや、あの時代だったからこそ楽しめたことが感じられて、観ていただける方もきっと学生の頃を思い出していただけるはずです」と語る。
また、輝山立は「高校生活の一瞬を切り取っているんですけど、身近な誰かを大切にしたくなったり、隣の誰かと共有したくなったりする温かい作品。稽古も含めて、もう一度学生生活を過ごしたような濃い時間を過ごしました。その空気感が舞台にも出ているのではないかなと思うので、みなさんにも何かを思い出しながら楽しんで観ていただけたら嬉しい」。
劇中で、透明感のある美声を披露していた伊達花彩は今回が初舞台。「言葉一つひとつに救われる部分がある作品だと思っています。千秋楽まで駆け抜けたいと思います!」とフレッシュに意気込んでいた。
原作小説を読んでから観劇する方がいいか、観劇してから読んだ方がいいか。主演の松本岳は「両方楽しめると思います。小説は舞台よりも事細かに記されているし、一方で生きている僕たちの姿を生で見られるのは舞台ならでは。僕としてはどちらでもアリです」と言い、「僕たちの舞台を観て、お客様に何かを感じ取って帰っていただけたら。ぜひご来場ください!」と呼び掛けた。
東京公演は7月10日(日)まで。
取材・文・撮影:五月女菜穂
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