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ピットから舞台上まで迫り出したオーケストラが、その中央後方に設置された舞台と絡み合い、オーケストラと舞台共に視覚的に楽しめる「東京シティ・フィル オーケストラル・オペラ」のシリーズ第7弾『トリスタンとイゾルデ』の制作記者発表が、4月25日東京・ティアラこうとうにて行われた。
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団創立25周年企画として誕生した「オーケストラル・オペラ」。初開催となった2000年の『ラインの黄金』を皮切りに2003年までの4年がかりで『ニーベルングの指環』4部作を、2004年に『ローエングリン』、2005年に『パルジファル』とワーグナーのオペラ作品を連続上演。いずれもオーケストラと舞台が渾然一体となって観客の五感に訴えかける迫力の内容が絶賛を博した。
今回2年振りとなるオーケストラル・オペラ公演は、東京シティ・フィルと提携関係にあるティアラこうとうでは初めての開催。「とてもスケールの大きな作品なので、成功に向けて全面的にバックアップしたい」と江東区地域振興会事務局長・諏訪豊が語り、地域への文化貢献の期待を伺わせた。観客収容が1102席(オーケストラピット使用時)とオペラ上演としてはやや小規模なティアラこうとう 大ホールだが、東京シティ・フィル楽団長・児玉慶三は「普通のオペラと違い、オーケストラの後方で歌手が歌わなければいけないので、声量・歌唱力など一層の負担を歌手に求めるタフなステージ。その観点からだと、このホールはオーケストラと歌のバランスを保つ上で抜群の環境ですね」と音響面での満足度をアピール。
今回もワーグナー作品の上演となるが、東京シティ・フィル×ワーグナーとくれば、やはり常任指揮者・飯守泰次郎の手腕に注目が集まるところ。上演にむけて飯森は「『トリスタンとイゾルデ』は画期的な音楽語法が多用され、初演時にワーグナー自身が一音一音の弾き方をオーケストラに指導したと言われるほど難しい作品ですが、これまでの経験を経て上演への機が熟したと考えます。最近は暗いニュースが多いですが、究極の愛を追求した『トリスタンとイゾルデ』という強烈なパワーが蠢く作品で、大きな感動を味わってもらえるステージにしたいですね」とその思いを語った。“ワーグナーの聖地”バイロイト音楽祭で長年活躍した飯守泰次郎入魂の舞台が今回も期待できそうだ。
今秋注目の「東京シティ・フィル オーケストラル・オペラ」第7弾『トリスタンとイゾルデ』は、9月21日(日)・23日(火・祝)にティアラこうとう 大ホールにて開催。チケット一般発売は5月17日(土)より開始される。
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