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6月4日(水)、新日本フィルハーモニー交響楽団が現音楽監督クリスティアン・アルミンクとの契約延長記者会見を行い、2003年9月から続く音楽監督の任期を2010/2011シーズンまで延長することを発表した。
1971年、ウィーン生まれのクリスティアン・アルミンクは、若い世代の中でも最も活躍著しい指揮者のひとり。小澤征爾のアシスタントを務めた後、ボストン交響楽団やウィーン交響楽団など数々の一流オーケストラに客演を果たすなど若くしてその才能が高く評価され、2001年から2004年の間はスイスのルツェルン歌劇場の音楽監督とルツェルン交響楽団の首席指揮者を歴任した。
新日本フィルハーモニー交響楽団の音楽監督には、2003年に弱冠32歳の若さで就任。積極的に現代音楽を取り上げるほか、定期演奏会に年間テーマを設定、これまでの5シーズンは「愛」「生」「信」「誘惑」「抵抗」、そして今秋9月からの2008/2009シーズンは「秘密」と各テーマに関連して組まれたプログラムが注目を集めている。またベートーヴェン『レオノーレ』日本初演(2005年)、オネゲル『火刑台上のジャンヌ・ダルク』(2006年)、ワーグナー『ローエングリン』(2007年)などオペラの上演も好評だ。
「新日本フィルはメンバーひとりひとりの技術が高いのはもちろん、その音楽的向上心が非常に高く、彼らと共にいることは常にエキサイティングです。これまでの5年で築いてきた音楽的成果をさらに発展させていきたいですね」と任期延長への意欲を語るクリスティアン・アルミンク。今秋からの2008/2009シーズンも、リヒャルト・シュトラウスのオペラ『ばらの騎士』のほか、フランツ・シュミットのオラトリオ『7つの封印を有する書』、望月京への委嘱新作など意欲的なプログラムが並ぶ。
また、古楽界の巨匠フランス・ブリュッヘンとの「ハイドン・プロジェクト」(詳細は7月発表予定)、アルミンクとはタングルウッド音楽祭指揮者セミナーの同期で親友のダニエル・ハーディングが2009年3月に客演予定など、客演指揮者の顔ぶれも充実しているが、アルミンク自身が定期演奏会の約半数もの公演を指揮することからも音楽監督としての並々ならぬ意欲が窺える。次代のクラシック界を担う逸材クリスティアン・アルミンクと新日本フィルの蜜月時代は今後もますます充実の一途を辿りそうだ。
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