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オペラ界の頂点に君臨する「ウィーン国立歌劇場」が、10月26日に神奈川県民ホールで行われた『小澤征爾指揮:フィデリオ』で日本公演通算100回目を達成。翌10月27日にその記念記者発表が、総監督のイオアン・ホーレンダー、音楽監督の小澤征爾出席のもとで行われた。
1980年に東京文化会館 大ホールで行われた初来日公演『カール・ベーム指揮:フィガロの結婚』以来、数々の名演を積み重ねてきたウィーン国立歌劇場。ここ日本に、西洋文化の極みであるオペラを紹介し続けてきた功績は計り知れないほど大きい。
総監督ホーレンダーは「総監督としては4度目の来日公演で、ムーティやオザワ、グルベローヴァ&ハイダーをはじめ最高のキャストで偉業の瞬間に立ち会えたことは感動的です。これまでの軌跡を振り返ると、例えば、あのカルロス・クライバーが日本では『ばらの騎士』を6回も指揮しているのです! ちなみにウィーンではたったの3回。これは我々ウィーン国立歌劇場とそのオペラがいかに日本の皆さんに愛されているかということの証でしょう」と偉業達成を祝したコメントを述べた。
また100回目のメモリアル公演を指揮した小澤征爾は「通算100回目というのは、ホーレンダーから聞くまで知らなかったので、とてもラッキーです。公演終了後に歌手、オーケストラ全員が舞台に上って鏡割りをするなんていう初めての体験もできました」とメモリアル公演に立ち会った喜びを素直に語った。
さらに小澤征爾は、この度、文化勲章も受章。クラシック音楽の第一線での活躍、若手音楽家への教育支援など多大な貢献が認めれての受章だが、「齋藤秀雄先生、カラヤン先生やバーンスタイン先生など道標になってくれた先生たち、またオーケストラの仲間たちがいたからここまで来れた」と、オーケストラとの共同作業で音楽を作り上げる指揮者らしく、自らをサポートしてくれた師や仲間たちへの感謝の意を述べた。
今後のウィーン国立歌劇場の来日公演は、『フィデリオ』(小澤征爾指揮)が10月29日(水)・11月1日(土)に神奈川県立県民ホール 大ホールにて、『ロベルト・デヴェリュー』(フリードリヒ・ハイダー指揮、エディタ・グルベローヴァほか)が10月31日(金)・11月4日(火)・8日(土)に東京文化会館 大ホールにて上演される。メモリアル公演を経て、活気づくウィーン国立歌劇場。残りの舞台もますますの盛り上がりが期待できそうだ。
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