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日本を代表する人気テノール歌手・錦織健がプロデュースするオペラ『愛の妙薬』が開幕目前。今回は2月12日に行われた舞台稽古に直撃し、プロデューサー兼ネモリーノ役の錦織健と指揮の現田茂夫に見所を聞いた。
オペラ『愛の妙薬』は、貧しい農民ネモリーノが、地主の娘アディーナへの恋を成就させるために、いかさまの薬売りから惚れ薬(実はニセモノ)を手に入れ、彼女にアタックしていくドタバタ喜劇。
「オペラはやっぱり日本人には馴染みが薄いので、まずは笑いから入ってもらうのが一番! ということで『愛の妙薬』を選びました」と語るプロデューサー・錦織健。「僕が演じるネモリーノは内気でモジモジと、まるで草食系男子。なので演技にオタクっぽい動きも取り入れました。また森麻季さん演じるアディーナは快活な現代の女性っぽいし、ほかに詐欺師や勘違い男が登場と、現代社会の縮図としても楽しめると思います」と見所をアピールした。
また現代言葉を短めのセンテンスでまとめた字幕など、細やかな舞台作りもキラリと光る。錦織健は、「オペラは歴史が古い分、様式や決まりが多いですが、逆にそこを楽しめるようにしたいですね。初めて観る方も準備は全くいりません。強いて言えば、プログラムを買って(笑)、開演前に読んで貰えれば。あとは、お笑いの舞台を観る感覚で楽しんで下さい」と今回のプロデュース・オペラも自信たっぷり。従来のシリーズ通り、高い満足度を得る舞台になりそう。
そして錦織健を音楽面で支えるのは、オーケストラ、オペラ両方で多岐に活躍する指揮者、現田茂夫。「ドニゼッティの音楽はロッシーニの影響も色濃く、軽妙洒脱な魅力がたくさん。あと健ちゃん(錦織健)の演技も素晴らしいです。コミカルキャラが先行しがちなネモリーノだけど、やっぱりアディーナが惚れるだけの一途さ、愛情の深さが巧に表現されています。あと、ロイヤル・メトロポリタン管弦楽団とは初共演なのですが凄腕メンバーが揃っているので安心。稽古もとても引き締まった演奏が出来ましたし、合唱も実は少人数なのを感じさせない迫力ですよ」と本番に向けてのオーケストラ、合唱の出来栄えに満足の様子。最後に初めてオペラを観るファンに向け、「クラシック音楽は古典じゃなくて、ワールド・ベースボール・クラシックなどと同様、一級品という意味です。皆さんには一級品の音楽をお届けします!」と熱いメッセージで締め括った。
初心者からコアファンまで気軽に楽しめる錦織健プロデュース・オペラの第4弾『愛の妙薬』は、2月15日(日)大田区民ホール・アプリコを皮切りに、2月27日(金)愛知県芸術劇場、3月20日(金・祝)・22日(日)東京文化会館 大ホールなど、4月5日(日)の神奈川県立県民ホールまで、約1ヵ月半に渡り全国各地で開催される。
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