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世界に通用する日本人ピアニストの先駆者として活躍し続けてきた“ピアノ界の女王”中村紘子のデビュー50周年記者会見が、4月2日に東京都内で行われた。
3歳からピアノを始めた中村紘子は、早くから天才少女として名を馳せ、全日本学生音楽コンクールの小学校部門、中学校部門で優勝を重ねる。1959年の第28回日本音楽コンクールで最年少優勝、翌1960年にはNHK交響楽団の世界一周ツアーのソリストに抜擢。また1965年の第7回ショパン国際コンクールで日本人初入賞と最年少者賞を獲得。以後、日本のピアニストの代名詞として活躍し続け、これまで国内外3500回を超える演奏会で観客を魅了し続けている。
また近年は、数々の国際コンクールで審査員を務めるほか、浜松国際ピアノコンクール審査委員長として、アレクサンダー・ガヴリリュク、上原彩子、ラファウ・ブレハッチなど有能な若手ピアニストをいち早く発掘するなど、若手育成の功績も高く評価されている。
50周年記者会見では、全国ツアーの開催と限定CDボックスの発売が発表された。全国ツアーは47都道府県で、リサイタル、オーケストラとの共演など、現時点でも全50公演以上が決定。開催期間は9月1日から2010年7月31日まで。※詳細:ジャパン・アーツぴあ 03-5237-7711(10:00〜18:00)
限定CDボックスは、HQCD(ハイクオリティCD)9枚、ブルーレイディスク1枚の10枚組が全て新録音となり、ショパン、ベートーヴェンほか、巨匠の50年の集大成と今の魅力を如実に表す厳選プログラムが並ぶ。さらに48ページ相当の写真集、中村紘子エッセイを含む解説書、直筆サインカードが添付され、限定1万セットのみの発売(9月16日発売/発売元:ドリーミュージック)。
今回の記者会見で中村紘子は「50年の歩みの中で浮き沈みも数多くありましたが、常に支えてくれたのが聴衆の皆さんでした。自分の演奏を皆さんの耳と心に晒すことで鍛えられたのは何物にも代え難い幸運です。今回の50周年でその感謝の気持ちを伝えることができればと思っています」と50年を振り返った。また今後について「これからは肉体的な衰えとの闘い。でも人間の身体というものは鍛錬すれば、20歳の頃に出来なかったことでも出来るようになるという実感もあります。1時間でも1分でも長く、より良い演奏が出来るよう鍛錬していきますので、これからも応援してください」と語った。
先頃、日本芸術院賞と恩賜賞の受賞も発表されたばかりだが、巨匠の域に達しても前進することを止めない中村紘子。デビュー50周年全国ツアーは9月より。東京・横浜公演のチケットは4月25日(土)一般発売開始。
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