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美しき声の饗宴―ホール・オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』がサントリーホールで開催
2010年03月15日 16時40分 [オペラ・声楽]
サントリーホール『ホール・オペラ モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ』より
サントリーホール『ホール・オペラ モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ』より

客席が舞台を360度取り囲むサントリーホールで行われるオリジナル・オペラ公演『ホール・オペラ モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ』が3月14日にサントリーホールで開幕を迎えた。

『ホール・オペラ モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ』のステージ写真

ホール・オペラは、1993年の『ラ・ボエーム』以来、『椿姫』『仮面舞踏会』『トゥーランドット』など、イタリア・オペラを中心に数々の名作を上演。客席と舞台が非常に近いことから生まれる臨場感、コンサートホールの優れた音響空間から生まれる上質な演奏で人気を博してきた。

3月14日に開幕を迎えた『コジ・ファン・トゥッテ』は「モーツァルト&ダ・ポンテ三部作 2008-2010」の最後の作品。前2作―2008年は『フィガロの結婚』、2009年は『ドン・ジョヴァンニ』―同様、まず白眉の出来映えだったのがニコラ・ルイゾッティ指揮、東京交響楽団の演奏。三部作を通じて指揮を担当するイタリアの俊英・ニコラ・ルイゾッティの冴えわたるタクトのもと、近年、モーツァルト作品にかけては国内随一の評価を得ている東京交響楽団は、今回のオペラでも高いクオリティの演奏を披露した。

歌手陣も昨年同様、20代〜30代の若く勢いある歌手たちが中心。三部作全てに出演のマルクス・ヴェルバ(グリエルモ役)、セレーナ・ファルノッキア(フィオルディリージ役)をはじめ、ニーノ・スルグラーゼ(ドラベッラ役)、ダヴィニア・ロドリゲス(デスピーナ役)、フランチェスコ・デ・ムーロ(フェルランド役)と、今旬の歌手たちが伸びのある歌唱を披露。そこにベテランのエンツォ・カプアノ(ドン・アルフォンソ役)がしっかりと安定感をもたらすという、絶妙のバランスだ。今回の『コジ・ファン・トゥッテ』の歌唱のほとんどが重唱。様々な声のハーモニーがサントリーホールの音響空間で美しく溶け合う、これぞ歌の饗宴といった趣だ。

演出はイタリア演劇界の重鎮、ガブリエーレ・ラヴィア。簡略化した舞台装置と場面転換にひと工夫を加えることで、スピード感あふれる舞台を実現。モーツァルトの時代の芝居小屋で行われていたオペラもかくやと思わせるステージからは、芝居と音楽の見事な調和が垣間見えた。

サントリーホールの『ホール・オペラ モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ』は、3月17日(水)・20日(土)にも開催。チケットは発売中。

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