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11月23日より来日ツアーを開催中のロンドン交響楽団と首席指揮者のワレリー・ゲルギエフが、11月24日に東京都内で記者会見を行った。
ロンドン交響楽団は、1904年に英国初の独立採算・自主運営オーケストラとして発足。1906年には英国のオーケストラとして初の海外ツアーを実施するなど、英国の音楽シーンを牽引してきた。また2000年には自主レーベル、LSO Liveを設立し、クオリティの高い録音作品を数多くリリースするほか、ネット配信も積極的に行うなど、次代のオーケストラの可能性を開拓するパイオニアとして注目を集めている。そして来日ツアーを率いるワレリー・ゲルギエフは、芸術監督を務めるマリインスキー歌劇場のほか、ウィーン・フィル、METなどで活躍する、世界で最も多忙な指揮者のひとり。2007年1月以来、ロンドン交響楽団の首席指揮者を務めている。
大きなセンセーションを巻き起こした2008年のプロコフィエフ交響曲全曲演奏会以来、2年ぶりとなるゲルギエフ&ロンドン響の日本公演プログラムは、生誕150周年の作曲家マーラー(1860〜1911年)だ。「今年は世界中のオーケストラがマーラーの交響曲を取り上げていますが、私にとってはロンドン響のマーラーは特別です。ロンドンをはじめ、ニューヨークやパリ、ウィーンでもマーラーを演奏しますが、日本公演では青年期・中期・後期の代表曲として、1番・5番・9番の交響曲を演奏します。ロンドン響は、若い団員が非常に増えており、彼らがいかに素晴らしい才能をもっているかを感じてもらえると思います」とゲルギエフは記者会見で意気込みを語った。
ゲルギエフとロンドン響は、LSO Liveよりマーラーの交響曲シリーズのCDをリリース中。いずれも非常に高いクオリティで好評を博している。「LSO Liveでのマーラー・チクルス(交響曲全10曲の録音)も、第5番と第9番を残すのみで、まもなく完結予定。第5番もレコーディングは完了していますし、第9番も近いうちに皆さんにお届けできるでしょう。私はレコーディングをとても重要だと考えています。時間と経験を重ねながら音楽を作り上げるレコーディングは、オーケストラとの関係もじっくりと築きあげていくことができるのです」と語るゲルギエフ。自主レーベルによる録音とライブの両輪で高いクオリティを保ち続けるロンドン響での活動に大きな自信をのぞかせた。
ワレリー・ゲルギエフ指揮・ロンドン交響楽団の来日ツアーは、12月1日(水)のサントリーホール(東京都)公演まで開催。チケットは発売中。また11月29日(月)には、難病を抱える子どもその両親たちを支援する活動「Musicians-on-Call」として、ロンドン交響楽団の団員数名が東京のNPO法人ファミリーハウスを訪問し、演奏会を行う。
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