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現在世界で最も多忙な指揮者ワレリー・ゲルギエフ率いるマリインスキー歌劇場が、2月の日本公演に先駆け、11月30日に東京都内で記者会見を行った。
マリインスキー歌劇場は、230年の歴史を誇るロシアの名門オペラハウス。1988年にワレリー・ゲルギエフが芸術監督に就任以降、飛躍的な発展を遂げ、現在では世界有数のオペラハウスに名を連ねている。
3年ぶりの日本公演は、オペラとコンサートの二本柱による計8公演。オペラは、R.シュトラウスの『影のない女』(2公演)とプッチーニの『トゥーランドット』(3公演)を上演する。「頻繁に上演される訳ではないが、R.シュトラウスのオペラ最高傑作のひとつ。奇跡的といっても過言ではない」とゲルギエフも絶賛する『影のない女』は、来年3月の藤原紀香主演ミュージカル『マルグリット』に携わるジョナサン・ケントの演出でも注目が集まる。
そして『トゥーランドット』は、言わずと知れた世界で最も有名なオペラのひとつ。ゲルギエフは「私が初めてマリインスキー劇場(旧キーロフ劇場)の指揮台に立ったのが、プッチーニの『マノン・レスコー』でした。当時はプッチーニの明るく瑞々しい音楽を、歌手の声をかき消さずどのように演奏するか苦心したのを憶えています。もしかしたら腕をとても大きく振り回して指揮していたかもしれません(笑)。今ではコンパクトに、小さなジェスチャーで指揮できるようになりましたが、プッチーニへの愛情はますますより大きくなるばかりです」とプッチーニへの思いを語る。「素晴らしい歌手が揃わなければ、プッチーニのオペラを指揮することはない」というが、日本公演ではガルージン、グレギーナ、ゲルズマーワといった超一流歌手を迎え、充実の舞台が期待できそうだ。
「マリインスキー・オペラの日本公演なので、オペラ的なプログラムをお届けしたい」という特別コンサートは3公演。ベルリオーズ畢生の大作『トロイアの人々』は、3月にニューヨークのカーネギーホールで大成功を収めたばかり。またマリインスキー・レーベルからのライブ録音CDが好評の『パルジファル』ほかを演奏する「ワーグナーの夕べ」、そしてショスタコーヴィチの交響曲第5番ほかゲルギエフ&マリインスキーのお家芸が炸裂する「ロシア音楽の夕べ」と、怒涛のラインナップが並ぶ。
ワレリー・ゲルギエフ率いるマリインスキー・オペラ2011年日本公演は、2月12日(土)から20日(日)まで、東京・神奈川で全8公演を開催。チケットは発売中。
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