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古楽界の巨匠フランス・ブリュッヘンがプロデュースする、すみだトリフォニーホール×新日本フィル共同企画 ベートーヴェン・プロジェクト。2月8日(火)からの本公演に向けて、公開リハーサルと記者会見が1月28日にすみだトリフォニーホールで行われた。
「すみだトリフォニーホール&新日本フィル共同企画 フランス・ブリュッヘン・プロデュース ベートーヴェン・プロジェクト」のチケット情報
1934年オランダ生まれのフランス・ブリュッヘンは、50年代からリコーダー奏者として活躍した後、楽曲が作曲された当時の楽器や演奏法を取り入れる“古楽”スタイルの草分け的存在となる。1981年に18世紀オーケストラを結成してからは指揮者に転向し、18〜19世紀初期の作品の第一人者として世界的に活躍中だ。
ブリュッヘンと新日本フィルといえば、2009年のハイドン没後200年記念企画「ハイドン・プロジェクト」が記憶に新しい。ハイドン後期の『ロンドン・セット』12曲とオラトリオ『天地創造』を披露し、“交響曲の父”ハイドンの魅力を浮き彫りにした鮮烈な演奏で喝采を浴びた。
そのハイドン・プロジェクト終盤に「次はベートーヴェンだから」と巨匠が発した鶴のひと声で始まったベートーヴェン・プロジェクト。「ベートーヴェンはハイドンの後継者であり、実際に教えを受けたこともありました。ベートーヴェンが交響曲第1番を作曲した時はすでに30代で、その理由は恐らくハイドンの偉大さが怖かったのでしょう。当時のハイドンは交響曲の偉大なマスターで、それを超えるのは相当のプレッシャーだったはず。同じことは、後のベートーヴェンとその後継者ブラームスの関係にもいえます」とブリュッヘンは語る。
ベートーヴェンの交響曲は、1800年から24年の24年間に書き上げた全9曲。プロジェクトでは9曲が年代順・全4回に分けて演奏される。「第1番はハイドンの交響曲を大きく進化させた作品。第2番で少し後退。第3番はさらに大きく前進、そして第4番でまた少し後進……そして第9番で究極の革命が完成するのです。プロジェクトでは、皆さんにこのベートーヴェンの歩みをともに味わって欲しいのです」とベートーヴェンの交響曲の特徴を語るブリュッヘン。また1月28日から始まったリハーサルでは、逆に第9番から第1番へと遡るユニークなかたちで行われるが、ベートーヴェンが到達点を先に知ることで、その歩みを確かに捉えるのが狙いだという。
巨匠ブリュッヘンが贈る「すみだトリフォニーホール×新日本フィル共同企画 ベートーヴェン・プロジェクト」は2月8日(火)・11日(金・祝)・16日(水)・19日(土)にすみだトリフォニーホールにて開催。チケットは発売中。
■すみだトリフォニーホール&新日本フィル共同企画
フランス・ブリュッヘン・プロデュース ベートーヴェン・プロジェクト
・2/8(火)
交響曲第1〜3番「英雄」
・2/11(金・祝)
交響曲第4・5番「運命」
・2/16(水)
交響曲第6「田園」・7番
・2/19(土)
交響曲第8・9番「合唱付」
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