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怒涛の芸術週間が開幕! マリインスキー・オペラ日本公演
2011年02月14日 15時37分 [オペラ・声楽]
(c)三浦興一

世界的指揮者ワレリー・ゲルギエフが芸術監督を務めるロシアのオペラハウス、マリインスキー歌劇場の日本公演が、2月12日に東京文化会館で開幕した。

「マリインスキー・オペラ」チケット情報

開幕演目は、R.シュトラウス作曲のオペラ『影のない女』。主要キャストの歌手全員に非常に高い技量を要するため、上演機会は決して多くない作品だが、ゲルギエフ自身「R.シュトラウスのオペラ最高傑作のひとつ。奇跡的ともいえる名作」と語るように、近年その評価が見直されている作品だ。

また上演機会が多くない理由のひとつに、ホーフマンスタールの台本がもつ難解さが挙げられるが、今回のジョナサン・ケントによる演出は、物語の真意を丁寧に読み解いた舞台に仕上げる。皇帝と皇后が住まう天上世界を、紗幕を用いて幻想世界として描き、片や現代のどこにでもある工業都市の一家として描かれた人間界のバラク夫妻の家は、洗濯機や車が雑然と並べられ、その風景はそのままバラク夫妻の荒涼とした心象風景に。天上界の非日常と人間界の日常の対比を、登場人物の心象風景とリンクさせる手法で、ストーリー展開を明解に描いていく。

またゲルギエフのタクトが生み出す、抑揚を効かせたオーケストレーションは、R.シュトラウスの音楽がもつ華やかさ、繊細さを表現。欲望に流されやすい人間の心のひだに寄り添うような演奏は、物語の展開につれて徐々に大きな感情の渦となっていき、皇帝と皇后、そしてバラク夫妻が真実の愛に目覚める瞬間、感情が解き放たれ、フィナーレへと昇華されていく。歌手陣も出色の出来で、難役揃いの『影のない女』の主要キャストは、もちろん全員がマリインスキー劇場専属の超重量級の歌手たち。オペラ指揮者として現代最も高い評価を得る芸術監督ゲルギエフの手腕と合わせて、マリインスキー歌劇場の高い総合力を発揮した舞台は、大きな喝采を集めた。

ワレリー・ゲルギエフ指揮「マリインスキー・オペラ」日本公演は、2月20日(日)まで東京・神奈川で開催。チケットは発売中。


◆ワレリー・ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場 日本公演
■ベルリオーズ:歌劇『トロイアの人々』演奏会形式 *日本初演
2月14日(月) サントリーホール 大ホール
■ワーグナーの夕べ
2月15日(火) サントリーホール 大ホール
■ロシア音楽の夕べ
2月16日(水) 横浜みなとみらいホール 大ホール
■プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』
2月18日(金)・19日(土)・20日(日) NHKホール

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