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昨年、誕生30周年を迎えた『ドラゴンクエスト』。記念イベントが続々と行われているが、昨年10月には吹奏楽による演奏会『「ドラゴンクエスト」ウインドオーケストラコンサート』が開幕した。いよいよ、これまで誰も生で聴いたことのない“吹奏楽編曲”によるシリーズ“VII”“VIII”“IX”のコンサートが、初お披露目となる。先日、初めて音を出す“試奏”がおこなわれ、そこで指揮者の大井剛史と永峰大輔に話を聞いた。
これまで、“I”から“VI”までのコンサートを手掛けた大井は、「ドラクエコンサートはお客さんとの一体感に特別なものがある。僕もそうだけど、音楽が体に染みついているんですよね。こちらも一緒に楽しんでいる感じがあって雰囲気がいいんです」とその魅力を語った。永峰も、「組曲の中には、マッシュアップ(複数の曲を編集してひとつの曲にする)されているものがあって、街やフィールド移動などゲームをしている感覚を思い出します。ゲームでは場面が変わると音楽が切れちゃいますけど、最後まで聴けるのもおもしろいですよ」と他の演奏会にはない楽しさを語った。
実際のコンサートでは、ゲーム音楽プロ交響楽団「JAGMO」で様々なコンサートを担当してきた永峰がタクトを執る。ゲームをクリアしてから演奏に臨むという永峰は、「“VIII”はこの間やっとクリアしました。“VII”は途中です」とゲームも楽しんでいる様子。「ちゃんとゲームをクリアしたところで伺える永峰さんのお話も楽しいですよ」と大井が太鼓判を押すように、コンサートでは楽曲の合間に指揮者によるMCも。音楽家としての視点で語られるドラクエ音楽も楽しみのひとつだ。
同コンサートの演奏を務めるのは、吹奏楽団では日本随一と名高い東京佼成ウインドオーケストラ。この日の試奏では、楽団の正指揮者である大井が担当し、永峰がその様子を見守った。大井の指示のもとテキパキと進行し、“IX”の交響組曲が少しずつ明らかになっていった。ゲームのオープニングを飾るおなじみの「序曲」から始まり、王宮、街、フィールドへと誘っていく。ひとつひとつの音にアクセントのある管楽器の音色は、気持ちをワクワクと高めていくようだ。今後は永峰が指揮を受け継ぎ、演奏者たちと音を作り、本番を迎える。
“VII”“VIII”は、CD化されているがコンサートは初。“IX”は、吹奏楽による演奏自体が初となる。「ドラゴンクエストVII, VIII」は5月4日(木・祝)大田区民ホール・アプリコ 大ホール、「ドラゴンクエストIX」は7月9日(日)かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールにて開催。また、「ドラゴンクエストT・U・V」も5月20日(土)・21日(日)に開催。チケット発売中。
取材・文:門 宏
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