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クラシックの第一線の演奏家、作曲家、教育者、映画女優と幅広く活躍するヴァイオリニストの川井郁子。9月9日(日)に東京・紀尾井ホールで行う公演は「シネマ・ファンタジー・コンサート」と題し、秋の午後にふさわしいロマンティックなひとときをお贈りする。
川井によると、映画やミュージカルの音楽は、クラシックと異なる魅力があるという。「作品の風景やストーリーが聴き手のイメージと直接結びつくので、創造力豊かに楽しめると思います。私たち弾き手もメロディから喚起される想いのままに弾いたり、好きな映画の音楽だとシーンが自然に脳裏に浮かんだりと、幸せな時間が沢山ありますね」
予定演目は、『ある愛の詩』、『サウンド・オブ・ミュージック』、『スターウォーズ』、『シンドラーのリスト』など、バラエティに富んだ名曲だ。「幅広い時代やジャンルから選んだので、“映画の旅”のように聴いていただけたら嬉しいです。『サウンド・オブ〜』は子供の頃から大好きでしたが、最近も小学生の娘とよく鑑賞しています。『シンドラー〜』は、巨匠イツァーク・パールマンが昨年の来日公演で弾いていましたが、包容力のある美音と、さりげない歌い回しで聴き手の心にスッと入ってこれる表現力に感激し、自分も弾いてみたいと思うようになりました。『ある〜』や『スター〜』は、今回初めて人前で弾くので、アレンジも含めてお楽しみに」
今回の公演は、川井を含めたヴァイオリン3、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ピアノ、ハープの計8人が出演。ヴァイオリン&ピアノのデュオから全員のアンサンブルまで、演目に応じた多彩な編成でお届けする。「皆さん以前に共演したことがある、柔軟で才能あふれる若手です。ピアノの山中惇史さんは伴奏経験が豊富で、器用で華やかな演奏が魅力。コントラバスの杉健人さんは実に積極的で、果敢なリズムで合わせてくれます。他にも、ヴァイオリンのマヤ・フレーザーさんはカナダ国際コンクールで第2位入賞、同じくヴァイオリンの大倉礼加さんは小澤征爾音楽塾でコンサートミストレスを務めた経験の持ち主など、錚々たる名手が集まってくれました」
そしてハープを担当するのが、本場パリで研鑽を積んだ若き才媛・津野田圭。アンサンブルにハープが加わる魅力や聴きどころを尋ねると、次の答えが。「美しい音色で刻んだり、グリッサンドで効果的な場面転換を演出したりと、音色のパレットを何倍にも広げてくれます。そして何よりも魅力なのが、神秘的な音色。6人の弦に、ピアノ、そしてハープが加わった今回の八重奏で、オーケストラにも負けない深みと広がりのある演奏をご期待ください」
公演のチケットは発売中。
取材・文:渡辺謙太郎(音楽ジャーナリスト)
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